作家・童門冬二さんが死去
作家の童門冬二(どうもん・ふゆじ、本名・太田久行=おおた・ひさゆき)さんが、2024年1月13日にがんのため亡くなりました。享年96歳でした。彼の死去は、本人の遺志により1年間公表されていなかったことが明らかになっています。
童門冬二さんの経歴
生い立ちと教育
- 生年月日: 1927年10月19日、東京都生まれ。
- 学歴: 東海大学附属旧制中学を卒業後、海軍少年飛行兵(予科練)に入隊しましたが、終戦を迎えました。
職業経歴
- 東京都庁勤務: 終戦後、東京都庁に入庁し、目黒区役所係員からスタートしました。
- 昇進:
- 東京都立大学理学部事務長
- 知事秘書
- 広報室長
- 企画調整局長
- 政策室長
- 美濃部亮吉知事のスピーチライターとして、都庁在職中に知事を支えました。
作家活動
- デビュー: 1958年に作家デビューし、太田久行名義で『旅がらす大名』を発表しました。
- 代表作:
- 『上杉鷹山』(1983年)
- 『情の管理・知の管理』(1983年)
- 『吉田松陰』(2001年)
- 『前田利家』(2002年)
- その他の著作:
- 『暗い川が手を叩く』(1960年)
- 『隠密流れ笠』(1959年)
- 『新選組一番隊』(1967年)
- 『沖田総司 物語と史蹟をたずねて』(1974年)
- 『新撰組の女たち』(1982年)
- 『経営革命の祖上杉鷹山の研究 危機を乗り切るリーダーの条件』(1982年)
- 『職業としての地方公務員 公僕を選んだ私の生き方』(1978年)
- 『小説都庁』(1979年)
- 受賞歴: 1960年には『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補となり、1999年には勲三等瑞宝章を受章しました。
影響とテーマ
- 童門さんは、歴史を通じて現代の人間関係や組織論を探求し、特に「まちづくり」や「経営管理」に関するテーマを扱った作品が多く、ビジネス界でも評価されました。
死去の詳細
- 死因: がん。
- 葬儀: 家族葬が行われ、喪主は長女の太田冬美さんでした。
ホッソー
童門冬二さんは、東京都庁での職務を経て、歴史小説やエッセイを数多く執筆した著名な作家です。特に『小説上杉鷹山』はベストセラーとなり、彼の名を広めました。彼の作品は、歴史を通じて現代社会の問題を考察するものであり、多くの読者に影響を与えました。彼の死去は文学界にとって大きな損失であり、彼の業績は今後も語り継がれることでしょう。
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