声優・堀絢子さんが老衰で亡くなる

2024年11月18日、声優で俳優の堀絢子さんが老衰のため亡くなりました。享年89歳でした。この訃報は、彼女の所属事務所から2024年11月25日に公式に発表されました。

堀絢子さんの経歴

堀絢子さんは、1935年2月2日に満洲国奉天省奉天市（現在の中国・瀋陽市）で生まれました。彼女の父は医師であり、戦後は山口県下関市で開業医を営んでいました。1945年、父は広島市で軍医として徴用され、原爆の被爆者となり、その後亡くなりました。この経験が、彼女の反戦活動や一人芝居に大きな影響を与えました。

学歴と初期のキャリア

• 青山学院大学文学部英文科を卒業後、俳優としての道を歩み始めました。
• 学生時代には、児童劇団に参加し、声優としての基礎を築きました。

声優としての活動

堀絢子さんは1960年代から声優活動を開始し、以下のような多くのアニメや映画で声を担当しました：

• 忍者ハットリくんのハットリカンゾウ
• 新オバケのQ太郎のQ太郎
• ムーミンのミィ
• トムとジェリーのジェリー

彼女は特に、元気な少年役や幅広い年齢層のキャラクターを得意としており、その独特の声質で多くのファンを魅了しました。

反戦活動と一人芝居

堀絢子さんは、父の被爆体験を基にした一人芝居「朝ちゃん」を1989年から公演しており、原爆の悲惨さを訴える作品として知られています。この作品では、被爆した少女の視点から戦争の非人間性を描いています。彼女はこの作品を通じて、反戦・反核のメッセージを広めることを使命としていました。

通夜・告別式について

堀絢子さんの通夜と告別式は近親者のみで執り行われ、故人の意向により、弔問や供物は辞退されました。