石井英夫さんの訃報とその業績

訃報

元特別記者・論説委員であり、産経新聞の1面コラム「産経抄」を長年担当した石井英夫（いしい・ひでお）さんが、2024年12月18日に老衰のため死去しました。享年91歳でした。葬儀は12月23日に近親者のみで行われました。

石井英夫さんの経歴

生い立ちと教育

• 生年月日: 昭和8年（1933年）1月2日、神奈川県横須賀市に生まれる。
• 学歴: 神奈川県立横須賀高等学校を卒業後、1955年に早稲田大学第一政治経済学部を卒業。

職業経歴

• 産経新聞社入社: 1955年に産経新聞社に入社。最初は札幌支局で警察担当として勤務し、その後社会部に異動。
• 「産経抄」担当: 1969年から2004年12月まで、産経新聞の朝刊一面コラム「産経抄」を35年間執筆。彼のコラムは、鋭い世相分析と洒脱な文体で知られ、多くの読者に支持されました。
• 論説委員: 同時に産経新聞社の論説委員も務め、社内外での意見発信に貢献しました。
• フジテレビ番組審議会委員: メディアにおける影響力を持ち、フジテレビの番組審議会委員も務めました。

受賞歴

• 日本記者クラブ賞: 昭和63年（1988年）に受賞。
• 菊池寛賞: 平成4年（1992年）に受賞。

著書

石井さんは多くの著書を残しており、代表作には以下のようなものがあります。

• 「サンケイ抄―自然と社会と人間と」(1977年)
• 「鳥の目・虫の目―にんげん歳時記 石井英夫の年々歳々抄」(1981年)
• 「コラムの愉しさ（「サンケイ抄」傑作選）」(1987年)
• 「日本人の忘れもの」(2008年)
• 「コラムばか一代 産経抄の35年」(2005年)

コメント

石井さんは「鳥の目のような大きな視点と、虫の目のような細かいモノの見方を心掛けている」と語り、現代人が失いかけている日本の心を伝えることに努めていました。彼のコラムは、時には物議を醸すこともありましたが、常に読者に考えさせる内容を提供していました。