市川團蔵さん死去のお知らせ

歌舞伎俳優の市川團蔵（いちかわ・だんぞう、本名・市川和雄＝いちかわ・かずお）さんが、2024年11月19日に死去しました。享年73歳でした。松竹が23日にこの訃報を発表しました。死因は誤嚥性肺炎による敗血症性ショックとされています[1]。

誤飲性肺炎と敗血症性ショックについて

誤飲性肺炎

誤飲性肺炎は、食物や液体が誤って気道に入ることによって引き起こされる肺炎です。通常、飲み込む際には食道に送られるべき物質が気管に入ることで、肺に炎症を引き起こします。この状態は、特に高齢者や嚥下機能が低下している人に多く見られます。誤飲性肺炎は、重篤な合併症を引き起こす可能性があり、適切な治療が必要です。

敗血症性ショック

敗血症性ショックは、感染症が全身に広がり、血圧が著しく低下する状態です。これは、体の免疫反応が過剰になり、血管が拡張して血液の流れが不十分になることによって引き起こされます。敗血症性ショックは、生命を脅かす緊急事態であり、迅速な医療介入が必要です。市川團蔵さんの場合、誤飲性肺炎が進行し、敗血症性ショックを引き起こしたとされています[1][2]。

市川團蔵さんの経歴

• 生年月日: 1951年5月29日
• 出身地: 東京都
• 初舞台: 1956年5月、歌舞伎座で「義経千本桜」の六代君として初舞台を踏む。初舞台では本名の市川銀之助を名乗っていました。
• 師匠: 二代目尾上松緑に師事し、歌舞伎の技術を学びました。
• 襲名: 1987年5月に九代目市川團蔵を襲名しました。
• 舞踊流派: 日本舞踊柏木流十代目宗家を兼任し、舞踊の技術も磨きました。

主な出演作品

市川團蔵さんは、数多くの名作に出演し、特に以下の作品での演技が評価されました。

• 「義経千本桜 大物浦」: 武蔵坊弁慶役
• 「毛抜」: 八剣玄蕃役
• 「助六」: 意休役

教育活動

• 国立劇場: 歌舞伎俳優研修の講師として後進の指導にも力を入れ、多くの若手俳優に影響を与えました。

最後の舞台

市川團蔵さんの最後の舞台は、2024年5月に歌舞伎座で上演された「四千両小判梅葉」の隅の隠居役でした。

葬儀・告別式の詳細

• 形式: 葬儀・告別式は親族のみで密葬として執り行われました。
• 日付: 具体的な日付については公表されていませんが、死去から数日以内に行われたと考えられます。

市川團蔵さんの葬儀は、家族や親しい人々に囲まれて静かに行われたことが伝えられています。彼の死は多くのファンや関係者にとって大きな悲しみとなっています。