兵庫県の竹内英明氏の自殺について

兵庫県の斎藤知事に対する告発文書を調査する百条委員会のメンバーであった前県議の竹内英明氏（50）が、2025年1月18日に自宅で亡くなっているのが発見されました。竹内氏の死因は自殺とみられています。

事件の経緯

百条委員会の活動

竹内氏は、斎藤元彦知事のパワハラ疑惑を調査する百条委員会の委員として活動していました。この委員会は、知事に対する内部告発を受けて設置されたものです。

知事選後の辞職

竹内氏は、昨年11月の知事選挙の翌日に「一身上の都合」を理由に議員辞職しました。辞職の背景には、選挙期間中にSNS上での誹謗中傷があったとされています。

SNS上の誹謗中傷

竹内氏は、知事選中にSNSでの中傷を受けており、これが精神的な負担となっていたとされています。辞職後も誹謗中傷が続き、「警察から任意の取り調べを受けていた」「近く逮捕される」といった虚偽の情報が拡散されました。兵庫県警は、これらの情報を「全くの事実無根」と否定しています。

立花孝志氏の発言

竹内氏の自殺を受けて、立花孝志氏は「逮捕されるのが怖くて自ら命を絶った」と発信しました。しかし、兵庫県警の捜査関係者は「逮捕の予定はなかった」とこれを否定しています。立花氏は、竹内氏が逮捕される予定だったとする根拠を示さずに発言し、その後、SNS上での発信を削除しました。この一連の発言は、SNS上での誹謗中傷や虚偽情報の拡散が引き起こす影響の深刻さを浮き彫りにしています。

竹内氏の最後の言葉

竹内氏は亡くなる数日前に、知人に対して「迷惑をかけて申し訳ない」「誰が家に来るかわからない。怖い」と漏らしていたとされ、精神的に追い詰められていた様子が伺えます。

竹内英明氏の経歴

竹内英明氏は、1974年4月6日に兵庫県姫路市で生まれました。以下は彼の主な経歴です：

• 学歴:
  • 兵庫県立姫路西高等学校を卒業後、早稲田大学政治経済学部政治学科に入学。
  • 在学中に奥田敬和衆議院議員の私設学生秘書を務め、新進党学生部の初代幹事長を経験。
• 職歴:
  • 1997年にセブンイレブンジャパンに入社し、1998年に退職。
  • 新党友愛事務局に入局し、合流した民主党で参議院国会対策委員会副主査を務める。
• 政治活動:
  • 2003年4月27日、姫路市議会議員選挙で初当選し、1期務める。
  • 2007年4月8日、兵庫県議会議員選挙で姫路市選挙区から民主党新人で初当選し、以降5期務める。
  • 2024年には兵庫県庁内部告発文書問題における百条委員会の委員を務めた。

竹内氏は、地域密着型の政治を掲げ、特に地域インフラの整備や教育環境の改善に取り組みました。彼の死は、SNS上での誹謗中傷が個人に与える影響の深刻さを再認識させるものであり、今後の対策が求められています。

反響と今後の取り組み

斎藤知事は、竹内氏の死に対して「大変ショックで心からお悔やみを申し上げる」と述べ、SNSによる誹謗中傷の問題についても言及しました。彼は、県としてひぼう中傷のない社会を目指す取り組みを進める意向を示しています。この事件は、SNS上での誹謗中傷が個人に与える影響の深刻さを再認識させるものであり、今後の対策が求められています。